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『「リーダーの条件」が変わった』(18)

『「リーダーの条件」が変わった』
「危機の時代」を乗り越える新しい統率力
小学館101新書 2011年9月25日 初版第1刷発行



<目次>
はじめに 能力なきリーダーしかいない日本の不幸

第1章(現状認識)
 東日本大震災でわかった「危機に克つリーダー」の条件
  [スピード]
  1週間でできない「緊急対策」は、1年かけてもできない
  [危機管理力]
  組織のイメージを最小限にする工夫と判断が必要だ
  [行動力と交渉力]
  次世代の国家リーダーに求められる「3つの条件」

第2章(対策)
 組織を元気にするリーダーシップの育て方
  [ビジョナリー・リーダー]
  世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている
  [中間管理職“再生術”]
  組織を動かすには「“揺らぎ”のシステム」を使いこなせ
  [新・人材教育カリキュラム]
  リーダーシップは“天与”のものではない
第3章(比較研究)
 日本が学ぶべき世界のリーダーシップ
  [イギリス・キャメロン首相①]
  弱冠43歳にしてトップに立ったリーダーはどこが凄いのか?
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」
  [ロシア・メドベージェフ大統領]
  「結果を出す指導者」の驚くべき決断力と行動力
  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する

第4章(提言)
 私が「リーダー」だったら日本の諸課題をこう乗り越える
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ
  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ
  【食料価格の高騰】
  世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め
  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ
  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」
  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る

おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる  


   
おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる

逆風を少しも苦に感じず、強い反対意見に遭っても信念を
持って、正しい道を選択し、最後まで突き進んでいける人物こそ、
真のリーダーだと思います。


先頭に立って突き進んでいくと、最も強い風に晒されます。
それでも安易に後退しない、強い意志が必要です。


誰でもなれるわけではありません。


大前さんが指摘しているように、真のリーダーの出現を
ただ待っているのではなく、「健全な緊張関係」を保ち
ながら、リーダーを育てる責任が国民にはある、
ということです。


こうした文脈で捉え直すと、日本のリーダーを日本国民が
直接選挙によって選出できないのは、先進国において日本だけ、
という現状を変えていく必要があるのではないか、
とつくづく思いました。


猪瀬直樹氏の辞任に伴う東京都知事選で、舛添要一氏が
当選しました。舛添氏は自民党を離党し、新党を立ち上げました。
つまり自民党に離反した候補者だったわけですが、
自民党東京議員連盟と公明党東京議員連盟が推薦した
結果、当選したので、「出来レース」でした。


東京都知事は47都道府県の中で、最も権限が強い知事です。


都内に住民票がある有権者が直接選挙で選出したことに、
意味がある、と思います。


首相は、時の与党議員と党員の選挙によって選出されます。
国民の意志は全く反映されません。


この仕組みを変えていかない限り、真のリーダーは出現しない
のではないか、と思っています。




 真のリーダーが現れるのを期待する前に、我々は自分たちが過去に下した選択について、胸に手を当てて考えてみるべきだろう。
 この国で優れたリーダーが出てこない理由の1つは、国民一人一人に「信念」がないからだと思う。信念がないと、「とにかく引っ張っていってくれる人がいい」「何をやるべきか教えてくれる人がいい」ということになり、結局、独裁者を「リーダー」と思ってしまうようになる。その意味でも、「救世主」が現れるのをただ待っているだけ、というのは危険なのだ。

                
(今日の名言 58  通算 577 )

 

 国家債務がGDPの約200%にも達し、少子高齢化が猛烈なスピードで進んでいる現在の日本の状況では、「and」でいろいろな政策をつないでいくことはできないし、すべきでない。「子ども手当は廃止する」と言いながら、「児童手当は復活します」ではシャレにもならない。それ以外にも、「国家公務員の数を大幅に減らす」「高齢者の医療費をカットする」というようにバッサリと削り、本当に必要な政策に予算をかける「or」でなければならないのだ。
 そうなれば当然のごとく、大きな批判の声が出てくるだろう。しかし、それを真正面から受け止めて、それでも国民を説得して意思決定をするのが、真のリーダーなのである。

                
(今日の名言 59  通算 578 )


 国民がリーダーに対して「本当にその政策が必要なのか」と常に問いかけ、政治家は意思決定をするために必要な情報を集めて判断して、国民に説明する。その健全な緊張関係があってこそ、真のリーダーが育つ。

                
(今日の名言 60  通算 579 )


 未曾有の震災は、国民生活を根本から覆すと同時に、企業や政治の世界での「リーダーの条件」を大きく変えた。大マスコミが健全な批判精神を持って本来の役割を果たし、国民一人一人がこの国に横たわるいくつもの課題に対して真剣に向き合って議論を始めた時に、それに呼応して政界にも財界にも「国難を乗り越えるリーダーシップ]を持った人物が現れるだろう。

                
(今日の名言 61  通算 580 )




『「リーダーの条件」が変わった』は今回が最終回となります。
次回からは、『ザ・プロフェッショナル』から大前さんの的を射た、
そして時に厳しい意見をご紹介していきます。


ご期待下さい!






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『「リーダーの条件」が変わった』(17)

『「リーダーの条件」が変わった』
「危機の時代」を乗り越える新しい統率力
小学館101新書 2011年9月25日 初版第1刷発行



<目次>
はじめに 能力なきリーダーしかいない日本の不幸

第1章(現状認識)
 東日本大震災でわかった「危機に克つリーダー」の条件
  [スピード]
  1週間でできない「緊急対策」は、1年かけてもできない
  [危機管理力]
  組織のイメージを最小限にする工夫と判断が必要だ
  [行動力と交渉力]
  次世代の国家リーダーに求められる「3つの条件」

第2章(対策)
 組織を元気にするリーダーシップの育て方
  [ビジョナリー・リーダー]
  世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている
  [中間管理職“再生術”]
  組織を動かすには「“揺らぎ”のシステム」を使いこなせ
  [新・人材教育カリキュラム]
  リーダーシップは“天与”のものではない
第3章(比較研究)
 日本が学ぶべき世界のリーダーシップ
  [イギリス・キャメロン首相①]
  弱冠43歳にしてトップに立ったリーダーはどこが凄いのか?
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」
  [ロシア・メドベージェフ大統領]
  「結果を出す指導者」の驚くべき決断力と行動力
  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する

第4章(提言)
 私が「リーダー」だったら日本の諸課題をこう乗り越える
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ
  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ
  【食料価格の高騰】
  世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め
  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ
  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」
  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る


おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる  

   
  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る




法人税減税を実施する一方で、消費税増税は4月1日から始まります。
政府与党は、法人税減税分を内部留保ではなく、社員の賃金アップへ
向けてほしい、と声を大にして言っていますが、そのとおりに実施
する企業は、ほんの一握りだけでしょう。


リーマン・ショックなどの突発的な出来事に対処するためという名目で、
内部留保を厚くしたり、外国人投資家からの配当金増額の圧力に屈する
企業が出てくる、と私は見ています。


今後、間違いなく所得格差が拡大し、二極化は避けられない時代に
突入していくことでしょう。


年金制度や健康保険制度は既に、破綻しかけています。
消費税増税によって、所得の少ない人たちはいっそう苦しめられる
ことは、火を見るより明らかです。


人間は食べずに生きていくことはできません。飲み物も然りです。
日常の食料品や公共料金にも課税する消費税の増税によって、生活の質
は確実に低下します。


富める人は貧しい人の何倍もの量を食べるわけではありません。
健康志向を好むからです。


高級食材は購入するかもしれませんが、毎回大量に購入するわけでは
ないでしょう。


ところが、大半の人たちは毎日の食材が欠かせません。
豆腐と納豆だけで毎日過ごすわけにはいきません。


富める人はさらに富み、貧しき人はさらに貧しくなるのです。
他人事(ひとごと)ではありません。


発展途上国の階層を、よくピラミッドに例えることがありますね。
ピラミッドの形状のように、上に行くに従って小さくなっていく
状態を人数で表しています。


BOPを以前はBottom Of Pyramid(ピラミッドの底辺)と表現して
いました。最近では、Base of Pyramid(ピラミッドの基礎)と
表現しています。


このように表現を変えてみたところで、中身まで変わるわけ
ではありませんよね。


ただし、日本はピラミッドの形態ではなく、高くそびえ立つビルの
屋上にあるペントハウスと、ビルの本体の形状になっていくのは
ないか、と考えています。


0.3%の富裕層(ペントハウス)と99.7%の貧困層(ビル本体)に
二極化することを高層ビルに例えてみました。


つまり、横から見て、三角形(ピラミッド)ではなく、長方形
(ビルあるいはロウソク?)だ、ということです。


異論があると思いますが、あなたはどうお考えですか?




 法人税であれば消費税であれ、もはや日本の税制は税率をちまちまと上げ下げするだけの小手先の改革では何の効果もない。今こそ税体系そのものを抜本的に刷新し、この国を「タックスヘイブン化」すべきである。
 なぜなら、すでに日本は“老熟国”になっているのに、税制はすべてにおいて日本が成長過程にあることを前提とした途上国時代のままだからである。

                
(今日の名言 50  通算 569 )

 

 必然的な結論の1つは、個人所得・法人所得というフローに対する課税で今後税収が伸びない以上、ストックに対する課税、すなわち「資産課税」の導入ということになる。
 これは個人・法人の金融資産と不動産などの固定資産に課税するものだ。日本の個人部門の金融資産は約1400兆円から借金を差し引いた正味の約1000兆円、不動産資産は約1500兆円と言われているから、税率を時価の1%と設定すれば、税収は年間約25兆円。これに法人部門の約10兆円を加えると、合計で年間約35兆円に達する。

                
(今日の名言 51  通算 570 )


 もう1つ、税制をフルモデルチェンジして導入すべきなのは、「付加価値税(VAT=Value Added Tax)」である。これは最終的な消費に対して課税する消費税と異なり、経済活動に伴って発生する付加価値(売価から仕入原価を引いた金額)に対してすべての生産工程で一律均等に広く薄く課税する間接税だ。納税者は消費者でなく、価値を創り出した法人や事業者である。

                
(今日の名言 52  通算 571 )


 資産課税と付加価値税を合わせると、このシンプルな税体系で年間約60兆円の税収が見込めるわけだ。これは現在の国税収入(約40兆円)の1・5倍である。もし付加価値税を10%にしたら税収は年間約85兆円に達するので、赤字国債をほとんど発行することなく一般会計予算が賄える計算になる。

                
(今日の名言 53  通算 572 )


 資産課税と付加価値税を導入する代わりに所得税と法人税、その他すべての税金はゼロにして「タックスヘイブン化」する。そのメリットは極めて大きい。
 げんざい、日本の所得税は累進性が非常にきつい。最高税率は国税40%、それに地方税が10%ついて50%に達する。一方、海外に目を転じると、モナコとリヒテンシュタインはゼロ、スイスは11・5%、ロシアは13%(しかも累進課税ではなくフラットタックス)、香港は15%だ。
 所得税の累進性は富裕層の国外流出を招く。

                
(今日の名言 54  通算 573 )


 法人税も、前述したように日本は実効税率40.69%で世界一高い。一方、他の国々は海外の企業の誘致や、自国から企業が流出しないように引き下げ競争を繰り広げており、実効税率の世界標準は25%に収斂(しゅうれん)しつつある。

                
(今日の名言 55  通算 574 )


 アジアでは、世界標準の25%よりもさらに下がっている。香港は16・5%、台湾とシンガポールは17%だ。韓国は24・2%だが、輸出に貢献している大企業の場合は優遇措置があり、実質的な税率は15%ぐらいになっている。だからサムスン電子や現代自動車などは日本企業に比べると手元に残るキャッシュがはるかに多くなり、思い切った投資ができるわけだ。

                
(今日の名言 56  通算 575 )


 農家は相続税が免除されている。農家に相続税を課したら田畑を売らなければならなくなり、農業が崩壊して食糧自給ができなくなるという理屈らしいが、実際には今や農家の7割が兼業農家で、その収入の9割が農業以外と言われる状況になっている。つまり事実上、日本の農業はすでに崩壊しているのだ。農民が減らない理由は、農業を建前でもやっていると相続上も所得上もメリットが大きいからである。
 そういう不公平・不平等な相続税もゼロにすべきである。そもそも資産課税にすれば、相続税も贈与税も不要になる。

                
(今日の名言 57  通算 576 )






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『「リーダーの条件」が変わった』(16)


『「リーダーの条件」が変わった』
「危機の時代」を乗り越える新しい統率力
小学館101新書 2011年9月25日 初版第1刷発行



<目次>
はじめに 能力なきリーダーしかいない日本の不幸

第1章(現状認識)
 東日本大震災でわかった「危機に克つリーダー」の条件
  [スピード]
  1週間でできない「緊急対策」は、1年かけてもできない
  [危機管理力]
  組織のイメージを最小限にする工夫と判断が必要だ
  [行動力と交渉力]
  次世代の国家リーダーに求められる「3つの条件」

第2章(対策)
 組織を元気にするリーダーシップの育て方
  [ビジョナリー・リーダー]
  世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている
  [中間管理職“再生術”]
  組織を動かすには「“揺らぎ”のシステム」を使いこなせ
  [新・人材教育カリキュラム]
  リーダーシップは“天与”のものではない
第3章(比較研究)
 日本が学ぶべき世界のリーダーシップ
  [イギリス・キャメロン首相①]
  弱冠43歳にしてトップに立ったリーダーはどこが凄いのか?
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」
  [ロシア・メドベージェフ大統領]
  「結果を出す指導者」の驚くべき決断力と行動力
  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する

第4章(提言)
 私が「リーダー」だったら日本の諸課題をこう乗り越える
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ
  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ
  【食料価格の高騰】
  世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め
  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ
  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」

  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る

おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる  

   
  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」




今、中国は急速な成長に伴う弊害に悩まされています。
「公害」です。特に、大気汚染が深刻で、PM2.5による
被害が拡大しています。


鉄鋼製造による排煙に含まれる有害汚染物質、硫黄酸化物
(SOx)や、自動車の増加に伴う排気ガスに含まれる
窒素酸化物(NOx)が大気中に蓄積し、公害の元凶と
なっています。


中国政府は、現状と将来を憂慮し、EV(電気自動車)の
製造に舵を切りました。


日産自動車は中国自動車メーカーと合弁で、EV製造に
着手しました。


中国政府の自国内の製造の要求に応える見返りとして、
上海に工場建設を打診し、認められました。




 EVは、これから中国が圧倒的に進むだろう。なぜなら、中国では急速な自動車の普及によって公害問題や資源問題が深刻化しているため、政府が大気汚染の原因になっている排気ガスの削減、原油依存からの脱却、新エネルギー車技術の開発促進などを目的に、EVの普及を国家プロジェクトとして推進しているからだ。

                
(今日の名言 47  通算 566 )

 

 EV普及の最大のハードルは「充電インフラ」だが、中国ではEVの充電スタンドも2015年までに4000か所、2020年までに1万か所に増やす計画だ。すでに送電会社大手の国家電網と中国南方電網がEV時代の到来をにらんで主導権争いを繰り広げ、前述の6都市(北京、上海、長春、深セン、杭州、合肥)をはじめ全国各地で充電スタンドの設備を加速している。

                
(今日の名言 48  通算 567 )


 自動車の急増による深刻な大気汚染に苦しんでいる国は、中国だけではない。経済成長を続けているインド、ブラジル、ロシアといった新興国の大都市は、どこも1960年代の高度成長期の日本と同じようにスモッグに覆われて青い空が見えない状態になっている。そこに、CO2を排出せず、充電インフラを整備する必要がなくて価格も安いインホイールモーター(車輪にモーターを組み込んで直接駆動する仕組み。注:藤巻隆)とカセット式電池を組み合わせたEVが登場すれば、大歓迎されるのは間違いない。日本がEVの世界標準を確立し、その完成車や部品の輸出で食べていく、という新たな可能性が見えてくるのだ。

                
(今日の名言 49  通算 568 )






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『「リーダーの条件」が変わった』(15)


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「危機の時代」を乗り越える新しい統率力
小学館101新書 2011年9月25日 初版第1刷発行



<目次>
はじめに 能力なきリーダーしかいない日本の不幸

第1章(現状認識)
 東日本大震災でわかった「危機に克つリーダー」の条件
  [スピード]
  1週間でできない「緊急対策」は、1年かけてもできない
  [危機管理力]
  組織のイメージを最小限にする工夫と判断が必要だ
  [行動力と交渉力]
  次世代の国家リーダーに求められる「3つの条件」

第2章(対策)
 組織を元気にするリーダーシップの育て方
  [ビジョナリー・リーダー]
  世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている
  [中間管理職“再生術”]
  組織を動かすには「“揺らぎ”のシステム」を使いこなせ
  [新・人材教育カリキュラム]
  リーダーシップは“天与”のものではない
第3章(比較研究)
 日本が学ぶべき世界のリーダーシップ
  [イギリス・キャメロン首相①]
  弱冠43歳にしてトップに立ったリーダーはどこが凄いのか?
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」
  [ロシア・メドベージェフ大統領]
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  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する

第4章(提言)
 私が「リーダー」だったら日本の諸課題をこう乗り越える
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ
  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ
  【食料価格の高騰】
  世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め
  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ

  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」
  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る

おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる  

   
  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ




中国が今、北海道の原野を買い漁っています。
その理由は、「水資源」を手に入れたいからです。


中国では、土地を所有することができません。
使用権しか認められていないのです。


そこで、日本の北海道に目をつけたのです。
広大な土地と水資源の両方が一挙に手に入るからです。


世界では今、水の問題が深刻化しています。
アフリカの諸国をはじめ、砂漠化する国や地域が
拡大しています。


日本は、中国が行っている北海道買収を食い止めないと
いけません。


このまま行くと、中国に北海道の景勝地まで占有され
かねません。


もちろん、北海道の原野の土地所有者と中国人との
売買契約は合法です。


それとは別に、日本は自分たちの土地を守るという、
気概が必要不可欠です。




 遅ればせながら日本で「水ビジネス」が熱くなっている。たとえば、経済産業省は海外の水ビジネスに集中投資するための「水ファンド」設立に向け、野村ホールディングス、国際協力銀行、オーストラリアの投資ファンドなどに働きかけている。

 その背景には世界的な水需要の逼迫(ひっぱく)がある。人口の急増や産業の急激な発展、森林破壊、地球温暖化などの影響で、水不足に苦しむ国や地域が拡大しているのだ。

 とりわけ、もともと水資源が不足していた中国では、670都市のうち400都市以上(人口100万人以上の32都市のうち30都市)が水不足や渇水に直面している。すでに黄河は干上がりつつあり、砂漠化が北京近郊まで進むなど、水資源の確保が愁眉の急となっている。そういう中での世界的な水ビジネス戦争、水資源獲得競争が日本に波及しているわけだ。

                
(今日の名言 44  通算 563 )

 

 農業用水を取っている上流から水道水を引いてくれば、福岡県や香川県を含め日本全国、水不足になることはないだろう。上流から取水すれば、降雪量や降雨量の少ない年でも枯渇することはあり得ないし、全体の量から見ると2割ほどだから、農業用水や工業用水が不足することもないのである。

                
(今日の名言 45  通算 564 )


 水道事業を売却すれば、市町村にどんとお金が入ってくる。それで市町村の財政は大いに助かるし、おそらく水道料金も半分以下になるだろう。周辺の市町村を5つぐらい一体化して事業を運営すれば、近代化の遅れている下水道なども一気にレベルが高くなると思う。

                
(今日の名言 46  通算 565 )






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『「リーダーの条件」が変わった』
「危機の時代」を乗り越える新しい統率力
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はじめに 能力なきリーダーしかいない日本の不幸

第1章(現状認識)
 東日本大震災でわかった「危機に克つリーダー」の条件
  [スピード]
  1週間でできない「緊急対策」は、1年かけてもできない
  [危機管理力]
  組織のイメージを最小限にする工夫と判断が必要だ
  [行動力と交渉力]
  次世代の国家リーダーに求められる「3つの条件」

第2章(対策)
 組織を元気にするリーダーシップの育て方
  [ビジョナリー・リーダー]
  世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている
  [中間管理職“再生術”]
  組織を動かすには「“揺らぎ”のシステム」を使いこなせ
  [新・人材教育カリキュラム]
  リーダーシップは“天与”のものではない
第3章(比較研究)
 日本が学ぶべき世界のリーダーシップ
  [イギリス・キャメロン首相①]
  弱冠43歳にしてトップに立ったリーダーはどこが凄いのか?
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」
  [ロシア・メドベージェフ大統領]
  「結果を出す指導者」の驚くべき決断力と行動力
  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する

第4章(提言)
 私が「リーダー」だったら日本の諸課題をこう乗り越える
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ
  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ
  【食料価格の高騰】
  世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め

  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ
  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」
  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る

おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる  

   
  【食料価格の高騰】
  世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め
 


TPP(環太平洋経済連携協定)は2013年内に大筋で合意がされる見通しでしたが、
結論は2014年に持ち越されました。

日本が譲れないのは、日本が保護の対象としている、農業、特にコメの自由化と、
自由診療と医薬品の関税撤廃です。

国内よりも安いコメが大量に輸入されると、農業が壊滅的な打撃を受ける、と
農業従事者は口を揃えて発言します。しかし、一番困るのは農協です。

農協は農業従事者にトラクターなどの農機具代金を貸し付けているので、農業が
うまく行かなくなると、貸付金が回収できなくなる恐れが出てくるからです。

最近になって、若い人たちが農業に関心を持つようになってきていますが、農業は
お手軽でできる仕事ではありません。

高齢化した農業従事者は、自分で田を耕すより、国の減反政策に従い、補助金を
得たほうが得策と考えていた人が多かったようです。

去年、国は減反政策を取りやめる決定をしましたが、これは明らかにTPPの行方
を睨んだ政策転換と見るのが普通でしょう。

国産米を増産しよう、ということです。

しかし、いったん減反政策の下で野ざらしにした田を復活させるのは、そう簡単な
ことではないと思います。



 農業に適さない国土で創意工夫を重ねてきた日本の農業が、優れた技術とノウハウを持っているのは間違いない。それを国家戦略としてウクライナ、アルゼンチン、ブラジル、アメリカ、オーストラリア、ベトナム、タイ、ミャンマー、中国、インドといった世界の農業最適地に持ち込み、資本を投下して現地の農民を支援し、生産物を買い上げるのだ。

                
(今日の名言 41  通算 560 )

 

 現在の農林水産省は農業や水産業の振興を目的とする産業ベースの考え方、提供者側の論理で動いている。つまり実態は「農民漁民省」である。そうではなくて生活者の論理から国民の胃袋に対する責任を持ち、国民のために食糧を廉価に安定して確保するという任務を帯びた“胃袋省”が必要なのだ。
 それでは、“食糧安保”につながらない、という反論が出てくるに違いない。だが、日本が前述した国すべてに嫌われるという状況は考えられないと思う。

                
(今日の名言 42  通算 561 )


 コメや小麦などの穀物は備蓄できるので、石油と同じように半年分を備蓄すればよい。コメを輸入して備蓄することには拒絶反応を示す人が多いが、食糧確保の議論をするなら、非常時のために輸入してでも備蓄するのは筋だろう。

                
(今日の名言 43  通算 562 )






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『リーダーの条件が変わった』(13)





『「リーダーの条件」が変わった』
「危機の時代」を乗り越える新しい統率力
小学館101新書 2011年9月25日 初版第1刷発行



<目次>
はじめに 能力なきリーダーしかいない日本の不幸

第1章(現状認識)
 東日本大震災でわかった「危機に克つリーダー」の条件
  [スピード]
  1週間でできない「緊急対策」は、1年かけてもできない
  [危機管理力]
  組織のイメージを最小限にする工夫と判断が必要だ
  [行動力と交渉力]
  次世代の国家リーダーに求められる「3つの条件」

第2章(対策)
 組織を元気にするリーダーシップの育て方
  [ビジョナリー・リーダー]
  世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている
  [中間管理職“再生術”]
  組織を動かすには「“揺らぎ”のシステム」を使いこなせ
  [新・人材教育カリキュラム]
  リーダーシップは“天与”のものではない
第3章(比較研究)
 日本が学ぶべき世界のリーダーシップ
  [イギリス・キャメロン首相①]
  弱冠43歳にしてトップに立ったリーダーはどこが凄いのか?
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」
  [ロシア・メドベージェフ大統領]
  「結果を出す指導者」の驚くべき決断力と行動力
  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する

第4章(提言)
 私が「リーダー」だったら日本の諸課題をこう乗り越える
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ
  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ

  【食料価格の高騰】
  世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め
  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ
  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」
  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る

おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる  

   
  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ
 



 福島第一原子力発電所の事故で東京電力の対応が後手後手に回った原因の1つは、同原発の原子炉を設計したのが日本企業でなく、アメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック)だったことである。
 1号機と2号機はGEが設計・製造から据え付け・組み立て・試運転指導・保証責任まですべてを請け負い、キーを回しさえすれば設備が稼働する状態で引き渡した「フルターンキー」、3号機と4号機は東芝と日立製作所がそれぞれGEの設計に基づいて「国産化」した(GEからライセンス供与を受け、若干の修正を加えて製造した)、いずれも「マークⅠ」と呼ばれるBWR(沸騰水型原子炉)だ。

                
(今日の名言 38  通算 557 )

 

 とくに東電は、GEを崇め奉っていた。
 私が日立製作所の原子炉エンジニアだった当時、新しい分野だった高速増殖炉で独自に考えた設計図を持っていくと、それには見向きもせずに、GEのお墨付きがない原子炉など要らないとばかりに、門前払いを食らった。日立が技術提携しているGEの設計のままでなければ、東電は一顧だにしなかったのである。私がわずか2年で日立を辞めた理由の1つがそこにある。せっかく日本独自の原子炉を造るために必至で勉強してきたのに、結局、GEの技術指導を強いられたのでは、原子炉を設計している意味がないからだ。

                
(今日の名言 39  通算 558 )


 原子力発電は、今までの日本の行政主導のやり方では、リスクが高すぎて民間企業には背負いきれなくなるだろう。したがって、これも3月19日にYouTubeで公開した講演映像で提案したことだが、今後も国策として原子力産業を維持していくなら、既存の原発は国が買い取って「国営」にするしかないと思う。

                
(今日の名言 40  通算 559 )



今回の名言の3番目にある、「3月19日にYouTubeで
公開した講演映像で提案したこと」のYouTubeの動画
が見つかりましたので、下記に掲載しました。

大前さんは、原子炉を設計していた「専門家」の立場
からの意見と、超一流のコンサルタントとして、状況
を分析するプロフェッショナルの立場からの意見を、
述べています。

当時の状況を冷静な目で見つめ、当時の最善の方法が
提案されています。素早い対応はさすがと言うほかは
ありません。

福島第一原発事故が発生してから、2年8カ月経って
いますが、解決へのめどは立っていません。

この動画は、ぜひ一度、目を通しておくべきです。


地震発生から1週間 福島原発事故の現状と今後
(大前研一ライブ579)






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『リーダーの条件が変わった』(12)

『「リーダーの条件」が変わった』
「危機の時代」を乗り越える新しい統率力
小学館101新書 2011年9月25日 初版第1刷発行



<目次>
はじめに 能力なきリーダーしかいない日本の不幸

第1章(現状認識)
 東日本大震災でわかった「危機に克つリーダー」の条件
  [スピード]
  1週間でできない「緊急対策」は、1年かけてもできない
  [危機管理力]
  組織のイメージを最小限にする工夫と判断が必要だ
  [行動力と交渉力]
  次世代の国家リーダーに求められる「3つの条件」

第2章(対策)
 組織を元気にするリーダーシップの育て方
  [ビジョナリー・リーダー]
  世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている
  [中間管理職“再生術”]
  組織を動かすには「“揺らぎ”のシステム」を使いこなせ
  [新・人材教育カリキュラム]
  リーダーシップは“天与”のものではない
第3章(比較研究)
 日本が学ぶべき世界のリーダーシップ
  [イギリス・キャメロン首相①]
  弱冠43歳にしてトップに立ったリーダーはどこが凄いのか?
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」
  [ロシア・メドベージェフ大統領]
  「結果を出す指導者」の驚くべき決断力と行動力
  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する

第4章(提言)
 私が「リーダー」だったら日本の諸課題をこう乗り越える
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ

  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ
  【食料価格の高騰】
世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め
  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ
  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」
  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る

おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる  
   
 
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ



 今回の大震災・大津波で、甚大な被害が出た最大の原因は、防災の観点から見て危険な場所に人が住んでいたことである。海に面した低い土地に広がった三陸の町は、過去に何度も津波被害を受けてきた。このため津波に対する備えは、それなりに固めていた。にもかかわらず今回の大津波では、ひとたまりもなかった。それがわかった以上、被災した住民の皆さんの意見も踏まえつつ、二度と悲劇を繰り返さないよう、津波で壊滅した海の近くは民家ではなく公共の頑丈な(避難にも使える)建物と緑地だけにして、住宅地は安全な高台に移すことを考えなくてはならない。そのための費用は全国民で負担する。これについては、幸い復興構想会議も同じような提案をしてくれている。

                
(今日の名言 35  通算 554 )

 

 もう1つは、港の再建だ。今後は今回以上の大津波からも町を守ることができる巨大な防波堤・防潮堤と水門を造り、いざとなったら水門を閉めるしかない。
だが、その建設には巨額の費用を要する。すべての港に造ることはできないので、岩手県の宮古、釜石、大船渡、宮城県の石巻、仙台塩釜、気仙沼などに限って強固なものに再建し、桟橋や魚市場も近代的に整備する。それ以外の地区の漁業関係の人たちには、再建した大きな港に、“通勤”してもらう。つまり、住む場所と働く場所を分ける形で、安全な職場と住宅を確保すべきだと思うのである。

                
(今日の名言 36  通算 555 )


 重要なのは、私が述べた復興策の財源は、国債ではなく、消費税の税率を時限立法で引き上げて充当すべきということだ。いわば“復興消費税”である。国債暴落を避ける、と言う意味でも、リーダーはこのことを一瞬たりとも忘れてはならない。

                
(今日の名言 37  通算 556 )




東日本大震災から2年7カ月が過ぎました。
つくづく時が経つのは速い、と感じました。

震災復興が声高に叫ばれていたのは一時で、
2020年東京オリンピック決定後、国も
国民の意識も、大震災はもう過去のこと、と
気持ちが変化してきているように感じます。

東京電力福島第一原発の危険性はますます
高まり、汚染水問題も、うやむやにされか
ねません。

被災地でボランティア活動をしていない私は、
偉そうなことを言える立場にはありません。

しかし、これから数十年(半世紀以上かかる
可能性もある)かかる復興までの進捗状況
から目を離してはいけない、と思うのです。

2020年東京オリンピック開催のために、
国立競技場の建て替えや、地下鉄などの
インフラ整備のために、莫大なカネと多数の
人を投入しなくてはなりません。

被災地のがれき処理や、福島第一原発付近の
放射能汚染除去、汚染水処理に関わっている
人たちが、五輪開催のために駆り出されること
にあると、復興は大きく遅れることになります。

現段階でさえ、被災地によっては、がれき処理
がほとんど進んでいない地域があるようです。

こうした処理は、現存するロボットに代行させる
ことは難しいことです。

ロボットが勝手にやるのではなく、ロボットを
操作する人が、必ず必要になるからです。

ロボットが故障することもあるでしょう。
修理のための人が必要になります。

もちろん、危険な場所には、ロボットを活用する
余地は大きいと思います。人とロボットのコラボ
レーションは、近い将来、必ず必要になってくる
と、私は確信しています。



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『リーダーの条件が変わった』(11)

『「リーダーの条件」が変わった』
「危機の時代」を乗り越える新しい統率力
小学館101新書 2011年9月25日 初版第1刷発行



<目次>
はじめに 能力なきリーダーしかいない日本の不幸

第1章(現状認識)
 東日本大震災でわかった「危機に克つリーダー」の条件
  [スピード]
  1週間でできない「緊急対策」は、1年かけてもできない
  [危機管理力]
  組織のイメージを最小限にする工夫と判断が必要だ
  [行動力と交渉力]
  次世代の国家リーダーに求められる「3つの条件」

第2章(対策)
 組織を元気にするリーダーシップの育て方
  [ビジョナリー・リーダー]
  世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている
  [中間管理職“再生術”]
  組織を動かすには「“揺らぎ”のシステム」を使いこなせ
  [新・人材教育カリキュラム]
  リーダーシップは“天与”のものではない
第3章(比較研究)
 日本が学ぶべき世界のリーダーシップ
  [イギリス・キャメロン首相①]
  弱冠43歳にしてトップに立ったリーダーはどこが凄いのか?
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」
  [ロシア・メドベージェフ大統領]
  「結果を出す指導者」の驚くべき決断力と行動力
  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する


第4章(提言)
 私が「リーダー」だったら日本の諸課題をこう乗り越える
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ
  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ
  【食料価格の高騰】
世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め
  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ
  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」
  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る

おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる  
   
 
  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する



 尖閣諸島が一躍注目を集めたのは、1968年のことだ。国連アジア極東経済委員会が、同諸島周辺の大陸棚に中東地域に匹敵する膨大な石油が埋蔵されている可能性があるという報告書を発表したからだ。そして72年の沖縄返還に伴い、尖閣諸島も返ってきたというのが日本側の理解である。

                
(今日の名言 31  通算 550 )

 

 一方、中国政府と台湾政府が尖閣諸島の領有権を主張し始めたのは、1970年代に入ってからだ。台湾の16世紀頃の歴史文書に尖閣諸島の記録があることなどを根拠としている。ただし、ここで重要なのは、1978年に副首相として来日した鄧小平氏が、尖閣問題について「両国政府は。この問題を避けて通り、一時棚上げしてもよい。我々の世代は知恵が足りない。次の世代はもっと賢くなるだろう」と記者会見で述べたことである。いわゆる「棚上げ論」だ。これを日本人は受け入れた、と中国は理解しているのだ。

                
(今日の名言 32  通算 551 )


 中国は、尖閣諸島を日本が実効支配していることは認めている。だが、領有権を認めたことはないし、棚上げ論を受け入れたのだから、この問題は保留状態だと思っている。

                
(今日の名言 33  通算 552 )


 基本的に中国人は日本に憧れている。日本に来ると大半の人は安全・安心・快適で食事も旨い日本が好きになって帰っていく。そういう細かいヒットをたくさん重ねるしか、関係改善を促進する方法はないと思う。したたかな中国相手に一発逆転のホームランはない、と政治家たちは心得るべきだろう。

                
(今日の名言 34  通算 553 )



一筋縄ではいかない外交交渉には、大前氏が
指摘しているように、地道な関係改善しか
ないのかもしれません。

日本と中国、日本と韓国の間で領有権で争い、
歴史の捏造まで行われています。

海底資源は膨大であり、国力に大いに貢献
するものです。

日本は島国であるため、周囲を海に囲まれて
いるため、排他的経済水域は私たちが想像する
以上に広いものです。

排他的経済水域の詳細については、
排他的経済水域
をご覧ください。


日本は昔から資源の乏しい国と言われて
きました。
ヒトという資源しかない、と言われたこと
もあります。

しかし、今では海底資源が豊富な国となり
つつあります。

そのひとつは、メタンハイドレートです。
2013年時点では実用化はされていませんが、
膨大な埋蔵量が確認されています。

「天然ガス換算で7.35兆m3(日本で消費される
天然ガスの約96年分)以上と推計されている」
(Wikipedia)

メタンハイドレートというのは、化石燃料で
あり、再生可能エネルギーには含まれない
そうです。

「日本海の尖閣・竹島を始めとする領土問題は
日本海側のメタンハイドレートが目的だとの
見方もある」(Wikipedia)

メタンハイドレートについての詳細は、
メタンハイドレート
をご覧ください。



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『リーダーの条件が変わった』(10)

『「リーダーの条件」が変わった』
「危機の時代」を乗り越える新しい統率力
小学館101新書 2011年9月25日 初版第1刷発行



<目次>
はじめに 能力なきリーダーしかいない日本の不幸

第1章(現状認識)
 東日本大震災でわかった「危機に克つリーダー」の条件
  [スピード]
  1週間でできない「緊急対策」は、1年かけてもできない
  [危機管理力]
  組織のイメージを最小限にする工夫と判断が必要だ
  [行動力と交渉力]
  次世代の国家リーダーに求められる「3つの条件」

第2章(対策)
 組織を元気にするリーダーシップの育て方
  [ビジョナリー・リーダー]
  世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている
  [中間管理職“再生術”]
  組織を動かすには「“揺らぎ”のシステム」を使いこなせ
  [新・人材教育カリキュラム]
  リーダーシップは“天与”のものではない
第3章(比較研究)
 日本が学ぶべき世界のリーダーシップ
  [イギリス・キャメロン首相①]
  弱冠43歳にしてトップに立ったリーダーはどこが凄いのか?
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」
  [ロシア・メドベージェフ大統領]
  「結果を出す指導者」の驚くべき決断力と行動力

  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する

第4章(提言)
 私が「リーダー」だったら日本の諸課題をこう乗り越える
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ
  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ
  【食料価格の高騰】
世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め
  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ
  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」
  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る

おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる  
   
 
  [ロシア・メドベージェフ大統領]
  「結果を出す指導者」の驚くべき決断力と行動力



 ロシアとトルコは過去13回も戦争をしているが、今やロシアにとってトルコは最大の貿易国となり、互いに相手を必要としている。したがって、もう過去の歴史は忘れ、経済的なパートナーとして助け合おうということで、両国の経営者たちが次々と商談成立の書類に署名し、メドベージェフ大統領とトルコのエルドアン首相はロシアがトルコで200億ドルの原発を建設することや、ビザなし交流にも合意したのだ。

                
(今日の名言 28  通算 547 )

 

 私のアイデアはこうだ。国家主権としての統治は4島すべて日本に返還する。ただ択捉島だけは、両国が仲の良い隣人となる象徴として「オホーツク共通の家」にする。かつてゴルバチョフ元大統領が提唱した「ヨーロッパ共通に家」という概念に倣うのだ。
 具体的には、日本とロシアが共同のコミュニティを作って緊密な経済協力関係を構築し、ロシア人もビザなしで自由に漁業やビジネスができるようにする。

                
(今日の名言 29  通算 548 )


 外交交渉はリーダーの手腕によって大きく左右される。北方領土問題も、プーチン首相とメドベージェフ大統領のツートップが競っている絶好のチャンスを、日本は絶対に逃してはならない。

                
(今日の名言 30  通算 549 )



ここ数年で、ロシアでも政権の移動がありました。
プーチン首相は大統領に、メドベージェフ大統領は首相に
戻ったのです。

日本も民主党政権から自民党政権に戻りました。

北方領土問題は暗礁に乗り上げ、進展のめどは立っていません。
安倍首相は精力的にアジア周辺諸国を歴訪し、中国を封じ込め
を画策しましたが、その成果はいかがなものでしょうか?

ロシアとトルコの外交交渉で驚くことは、ロシアはウクライナで
チェルノブイリ事故を起こしています。廃炉が決定していますが、
完全に廃炉にするには、これから先50年以上かかるとも
言われています。

そうした原発事故を起こしたのにも関わらず、
原発をトルコに建設しようとしています。

この点では、日本も同類です。
東日本大震災に伴う、福島第1原発事故を顧みず、
首相自ら営業マンとなり、海外に原発を売り込んで
いるのですからね。

普通の神経では、なかなか理解できないことです。

国内にも大きな問題があります。
2014年4月から消費税増税の実施が、安倍首相から正式に
表明されました。

さらに、2015年9月に再度消費税増税を検討中ということ
で、これも実施される可能性が大です。

消費税増税による消費の冷え込みが濃厚で、
3%の税率アップのうち、2%相当額(5兆円)の経済対策を
行うというのです。
そうであれば、1%アップすればいいではないか、
という意見もあります。

決定してしまったことは仕方がありません。
私たち庶民は無駄な消費をせず、より堅実な生活を
送ることを考えるしか手立てはなさそうです。

2020年東京五輪招致で浮かれている場合では、
ありません。 



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『リーダーの条件が変わった』(9)

『「リーダーの条件」が変わった』
「危機の時代」を乗り越える新しい統率力
小学館101新書 2011年9月25日 初版第1刷発行



<目次>
はじめに 能力なきリーダーしかいない日本の不幸

第1章(現状認識)
 東日本大震災でわかった「危機に克つリーダー」の条件
  [スピード]
  1週間でできない「緊急対策」は、1年かけてもできない
  [危機管理力]
  組織のイメージを最小限にする工夫と判断が必要だ
  [行動力と交渉力]
  次世代の国家リーダーに求められる「3つの条件」

第2章(対策)
 組織を元気にするリーダーシップの育て方
  [ビジョナリー・リーダー]
  世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている
  [中間管理職“再生術”]
  組織を動かすには「“揺らぎ”のシステム」を使いこなせ
  [新・人材教育カリキュラム]
  リーダーシップは“天与”のものではない
第3章(比較研究)
 日本が学ぶべき世界のリーダーシップ
  [イギリス・キャメロン首相①]
  弱冠43歳にしてトップに立ったリーダーはどこが凄いのか?
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」

  [ロシア・メドベージェフ大統領]
  「結果を出す指導者」の驚くべき決断力と行動力
  [日本vs中国リーダー比較]
  国民の差ではなくリーダーの差が国家の関係を規定する

第4章(提言)
 私が「リーダー」だったら日本の諸課題をこう乗り越える
  【震災復興】
  「緊急度の掌握」ができなければ非常時のリーダー失格だ
  【電力インフラの再構築】
  原発と送電網は国有化、電力会社は分割して市場開放せよ
  【食料価格の高騰】
世界の農地に日本の農業技術・ノウハウを売り込め
  【水資源争奪戦】
  水道事業を民営化して「水メジャー」並の競争力をつけよ
  【エコカー開発競争】
  劇的な低価格を実現し、世界市場で優位に立つ「新EV革命」
  【財政危機】
  所得税・法人税ゼロの「日本タックスヘイブン化」で経済は蘇る

おわりに 「強いリーダー」は強い反対意見の中から生まれる  
   
 
  [イギリス・キャメロン首相②]
  「グレート・ソサエティ」構想で活かすべき「民の力」



 いま日本は国債デフォルト(債務不履行)の危機にある。この危機的状況から日本を救うカギは、税金を使わずに「民」の力を活用して社会政策を充実させる「大きな社会」の実現だ。

                
(今日の名言 25  通算 544 )

 

 ゆうちょ銀行(郵便貯金)の休眠口座を調べてみればよい。同行の通常貯金口座数は、日本の総人口に匹敵する約1億1500万口座(2008年現在)。その残高は約180兆円にもなる。
(中略)
 通常貯金残高180兆円のうち、ゆうちょ銀行が借用名義の実態をどのくらい把握しているのかわからない。だが、わたしはもしかすると数十兆円もの“休眠貯金”が出てくる可能性があると見ている。
(中略)
 ここで私が提案したいのは、表に出てきた休眠口座のお金を国の予算に組み入れるのではなく、国債の元本償還に充てるという方法だ。

                
(今日の名言 26  通算 545 )


 このまま行けば、国民は「大増税」か「強制的な献金・寄付」の二者択一を迫られることになる。たとえ政府の借金を減らすハイパーインフレになっても、その時は国民資産も価値がなくなるわけだから、結果は同じである。だが、もし「偉大な社会」が構築されれば、「お金を持っている人が積極的に寄付をする」「無償で社会貢献する」という第三の選択肢も出てくる。

                
(今日の名言 27  通算 546 )



アベノミクスの3本の矢「金融改革」「財政再建」「成長戦略」に次いで、
第4の矢ともいうべき「東京五輪招致」が実現しました。

アベノリンピクスという造語もできています。「アベノミクス」と
「オリンピック」を合わせた言葉で、慶應義塾大学教授の竹中平蔵氏が
命名したそうです。

いくつかの重要な景気動向指数が上向き、安倍首相は10月1日に、
いよいよ消費増税を2014年4月から実施する、腹を固めた模様です。

一旦、現行の5%から8%に増税し、2015年9月に二度目の増税を実施する
ことになります。

いつの間にか、公務員の削減や給与の20%削減、さらに議員定数削減の
話が飛んでしまいましたね。

ごまかし政治です。

ごまかしと言えば、東京五輪招致で国際オリンピック委員会(IOC)
総会の席上で、安倍首相は事実に反することを公表しました。

「福島第一原発の汚染水は0.3平方メートル圏内に完全にコントロール
されています」

と話しました。

ところが、東電の発表では、「300トンの汚染水が海中に漏れた」と
言ったのです。

安倍首相は、国内で発言することと、海外で発言することが、
しばしば異なり、国内でできないことを平気で外国人には口約束
してしまう性癖があるようです。二枚舌を使っています。
政治家にはよくあります。

国際公約となってしまってからでは、前言を取り消すことはできません。
7年後まで安倍政権が存続するかどうかはわかりません。

しかし、福島第一原発の放射能汚染問題は、これから何十年、
もしかしたら数百年にわたって解決していくことに
なるかもしれません。

安倍首相は、7年後のことは多少気に留めているかもしれませんが、
数十年先(まして数百年先)のことなど無頓着でしょう。

ですが、後世の歴史家から「稀代の無責任な首相」と、
名指しされないように頑張っていただきたい。



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Author:藤巻 隆
本当に役に立つビジネス書のウェブマスター、藤巻隆と申します。
ブログ「新・大前研一名言集」を更新していました。
しかし、最近になってブログサーバーのせいかどうかわかりませんが、新しい記事を書こうとすると入力画面が異常をきたし入力が困難になってきました。
そこで、新しいアカウントでブログのコンテンツを最初から立ち上げることにしました。
よろしくお願いいたします。
 (2007年12月27日)
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